少し前のことになるけれど、 6 月 15 日晴れてドイツでのフリーランスのビザが取れた。 去年の 9 月にその頃勤めていた会社から「翌年の契約更新は出来ない」と告げられ、当時は本当に打ちひしがれた気持ちだった。 2012 年から 2014 年に...



少し前のことになるけれど、615日晴れてドイツでのフリーランスのビザが取れた。


去年の9月にその頃勤めていた会社から「翌年の契約更新は出来ない」と告げられ、当時は本当に打ちひしがれた気持ちだった。

2012年から2014年にかけて本当に嫌なことばかりあって、2015年は「やっと暗闇から抜け出せた!今後はもう楽しいことが待っている!」ととてもポジティブに物事を捉えられるようになった時期だっただけに、契約解除には本当に失望した。

その頃はまだフリーランスでビザを取得できるとは夢にも思ってなかったので、『帰国』が現実として自分の前に突き付けられた感じだった。 

経済的にも不安だらけだったし、ビザの心配もあってほとんど八方塞がりのように思えた。でも、意外なことが私に元気をくれた。

それは「2014年の夏以上に最悪なことはない」ということ。

あれに比べたら、こんなのなんでもない!とさっさと起き上がって、前を向いて歩き出せた。そこで初めてベルリンでのフリーランスのビザの準備に取り掛かった。 

申請した職業は文筆業。それは私がずっとやりたかったこと。実力が伴っていないことなんて自分が一番知ってるから、ずっと誰にも言って来なかった。 

「いつか、いつか」と思ってたことがこういうプロセスで実現するとは思っていなかったけれど、とにかく最初の一歩を前に踏み出せたことをとても嬉しく思う。それがずっと自分にはできなかったから。 



実は3月に1度目の申請をしたのだけれど、保険の切り替えができておらず、却下。今回2度目のチャレンジで取得できた。

ビザが取れたのは6月15日。その日某SNSが2年前の出来事を知らせてくれた。


あの日、私は泣きながら空港にいた。来るはずのない人を空港で待っていた。 


それ以来あの日飛行機に乗ったことは正解だったのかわからなかったけれど、こうやって自分の好きな街に住めて、好きな人たちに囲まれて、好きなことをやりはじめたことが私の答えなのだと思う。 

あの日、飛行機に乗ってよかった。 




日曜日仕事を終えて一息ついていると、「アイスクリーム食べに行こうよ!」と呑気な誘いの電話が入る。「ビールの方がいいな」と言うと、「いや、アイスクリーム」と彼は譲らない。    身支度をして外に出ると、あまりの眩しさに目を細める。日本よりも日...







日曜日仕事を終えて一息ついていると、「アイスクリーム食べに行こうよ!」と呑気な誘いの電話が入る。「ビールの方がいいな」と言うと、「いや、アイスクリーム」と彼は譲らない。 

 

身支度をして外に出ると、あまりの眩しさに目を細める。日本よりも日差しが強いと感じる。冬場は何日も太陽の光なんて見ないのに、今の季節のベルリンは光に満ちている。長い間待ち続けた光。それでも、北国の夏はあまりにも一瞬だ。 

ポツダマープラッツでアイスを食べて、まだまだ終わらない光の中、散歩をする。 
CBDと言えるべき場所から15分ほど歩いただけで、キラキラとした緑の中にたまにウサギなんかを見つけて、子供みたいに騒いでしまう。  

歩き疲れた頃、公園を見つけた。芝生の上に汚れなんて気にせず寝転がると、
飛行機が空を切り裂いているのが見えた。

「飛行機事故とフェリーでの事故なら、一瞬の痛みで終わる飛行機事故がいいなぁ」なんて不吉な話をしながらもなんとなく幸せで。

誰かの誕生日を祝うラテンの音楽が聴こえていた。
誰だか知らないけど、おめでとう。

そんな日曜日の夕方。